こんなお悩みありませんか?
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不器用だと感じることがある
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日常生活の動作にぎこちなさがある
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特定の運動がどうしてもうまくできない
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協調運動に問題があると感じる
DCDの原因
発達性協調運動症(DCD)は、一般的に「発達障害」の一つとされています。オーソモレキュラー栄養療法では、分子栄養学に基づき、発達障害の改善が期待されています。
発達障害の原因としては、脳の機能や神経伝達物質の合成に必要な特定の栄養素が不足している可能性が考えられます。特に、オメガ3脂肪酸(DHA, EPA)、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、亜鉛といった栄養素が、脳の正常な機能や神経伝達物質の合成に不可欠とされています。これらの栄養素が不足すると、脳の発達が十分にサポートされず、行動や認知機能に影響が出ることが考えられます。
また、腸と脳は「腸脳相関」という密接な関係があり、腸内環境が悪化すると自律神経が乱れ、セロトニンなどの分泌が減少することで、不安感などの精神症状を招くことも指摘されています。消化不良は慢性的なトラブルの原因となる可能性があり、腸内環境の悪化は湿疹、ニキビ、肌荒れ、花粉症の悪化などにもつながります。
DCDの一般的な治療法
発達性協調運動症(DCD)に関する一般的な治療法について、詳細な記載は当院の参照資料にはございません。しかし、当院では整形外科的疾患全般の専門的な診療に加え、リハビリテーション科での個別リハビリ計画の立案、漢方薬による治療、そしてオーソモレキュラー栄養療法も提供しており、多角的なアプローチで患者さんの健康をサポートしています。
DCDの治療法
オーソモレキュラー栄養療法では、発達性協調運動症(DCD)を含む発達障害に対して、不足している栄養素を適切な量で補給することで、脳の発達をサポートし、行動や認知機能の改善を目指します。これは、細胞一つひとつが正しく働くために必要な栄養素を最適な量で補給するという、オーソモレキュラー栄養療法の基本的な考えに基づいています。
具体的には、脳機能や神経伝達物質の合成に重要な栄養素を補うことに重点を置きます。さらに、腸内環境を整えることも非常に重要であると考えています。
具体的に摂るべき栄養素と食事の改善方法
発達性協調運動症(DCD)の症状改善に向けて、オーソモレキュラー栄養療法では以下の栄養素と食事改善方法が重要だと考えられます。これらの栄養素は、脳の機能や神経伝達物質の合成、そして全身のエネルギー産生に深く関わっています。
【ビタミンB群】
ビタミンB群は、食べたものをエネルギーに変える(代謝)ために不可欠な栄養素です。特にナイアシン(ビタミンB3)、ビタミンB6、葉酸は、感情、集中力、睡眠に関わる神経伝達物質の生成に必要です。ビタミンB1は糖質代謝に、ビタミンB2は脂質代謝に、ビタミンB6はタンパク質代謝に必要とされます。ビタミンB12と葉酸は連携して赤血球を作る際に必要で、不足すると貧血の原因になります。これらは単独ではなくB群として摂取することで効果が高まります。
不足すると、疲れやすい、集中力が続かない、イライラしやすい、落ち込みやすいといった症状、口内炎や口角炎、皮膚トラブルなどが起こりやすくなります。
【鉄(ヘム鉄)】
鉄は、細胞が働くために欠かせない栄養素であり、特に集中力や睡眠に関わる神経伝達物質(ノルアドレナリン、セロトニン、メラトニンなど)の合成に必要です。鉄不足は、集中力の低下、不安感、眠りの質の低下を招くことがあります。エネルギー産生を行うミトコンドリアの代謝回路においても、多くの酵素が鉄を必要とします。鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄は体内で利用しやすい形であり、吸収率も高い(15〜20%)ため、当院ではヘム鉄サプリメントを推奨しています。
インターネット通販で手軽に購入できる「グリシンというアミノ酸と結合したキレート鉄」のサプリメントは、吸収経路が異なり吸収率が高すぎるため、鉄過剰症や肝機能障害などの健康被害が報告されている。摂取しないよう注意が必要です。
【マグネシウム】
マグネシウムは、神経伝達の制御や筋収縮に関与しており、精神的なストレスや不安の緩和、および良質な睡眠に役立ちます。現代の食生活では不足しがちなミネラルであり、飲酒や糖質摂取による消費増加、妊娠や高齢化による需要増加が不足の原因となることがあります。
【亜鉛】
亜鉛は体内で2番目に多いミネラルであり、細胞の生まれ変わり、遺伝子の合成、免疫機能など、多くの生命活動に不可欠です。ナチュラルキラー細胞を活性化し免疫力を高める働きもあります。亜鉛不足は肌荒れや爪が割れやすいといった症状、脱毛、皮膚炎、傷の治りが遅いなど、様々なトラブルの原因になります。
【DHA, EPA(オメガ3脂肪酸)】
DHAとEPAは、細胞膜の構成成分やホルモンの原料としても重要なオメガ3系の必須脂肪酸です。特に、脳の機能や神経伝達物質の合成に重要であり、抗炎症・抗血栓作用も持っています。酸化しやすいため、加熱調理には向いていません。インスタント食品やジャンクフード、揚げ物に使われる油(サラダ油、キャノーラ油)にはオメガ6系脂肪酸が多く含まれており、過剰摂取は炎症を促進する傾向があるため、見直すことが推奨されます。オリーブオイルにはオメガ9のオレイン酸が多く含まれています。
【腸内環境の改善】
腸内環境が悪化すると、自律神経の乱れや精神症状につながることがあります。
カゼイン(乳製品のタンパク質)やグルテン(小麦などに含まれるタンパク質)は、未消化のまま腸に入ると腸粘膜を傷つけ、腸内環境を悪化させる「リーキーガット症候群」を引き起こす可能性があり、アレルギー症状や神経症状(不安感、聴覚過敏など)の原因ともなり得るため、カゼインフリー・グルテンフリーの食事を心がけることが推奨されます。
糖質の過剰摂取は、ビタミンB1を大量消費し代謝を低下させ肥満や肩こり、腰痛の原因となったり、食後の血糖値の急激な上昇と下降(血糖値スパイク)を引き起こし、頭痛、集中力低下、イライラ、不安感などの症状や血管損傷につながる可能性があります。精製した砂糖やはちみつは避け、羅漢果などの代替甘味料を使用することが推奨されます。
腸内環境を整えるためには、乳酸菌生成物の摂取を推奨しており、これによって自身の腸内細菌を増やすことを目指します。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は胃酸で死滅しやすく、腸に定着しにくいため、あまり推奨されません。
DCDを含む発達障害の治療においては、これらの栄養素をバランス良く摂取し、腸内環境を整えることが、症状の緩和と脳機能のサポートにつながると考えられます。ご自身の状態に合わせた最適な栄養摂取プランについては、ぜひ当院にご相談ください。
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